MutoAlpacaと人生を豊かにする作品たち

MutoAlpacaが趣味【読書・映画・音楽・マンガ・ゲーム】で触れてきた作品の中で、オススメしたい作品を紹介するブログ。

音楽がいいね!な映画3作

音楽と映画

アカデミー賞に歌曲賞や作曲賞があるように、
“音楽と映画”という関係は、お互いに影響を及ぼし合って、
時にボクらに深い感動を与えてくれる。

以前、「風立ちぬ」の考察を行った際、予告編の動画を紹介させてもらった。

そこで流れるユーミンの「ひこうき雲」。

ひこうき雲

ひこうき雲

予告編の1回、たった1回聴いただけで、
まるで昔から何度も聴いて親しんだ曲のような、
そんな位置に来てしまうほど、静かながら強烈な印象を植えつけられる。

素晴らしいメロディーラインと、
映画の内容とシンクロした歌詞も相まって、
「風立ちぬ」本編も名作なんだろうなと思わせてしまう力を持った名曲だと思う。

映画を観おわって、また聴くと、
映画の感動がプラスされる分、思わず泣けてきたり、鳥肌がたったり、
3分ちょっとと短い曲なんだけど、普段3分では味わえないような体験ができる。

とまぁ、前置きが長くなったけど、

・うわぁもうこの曲聴いたら映画のあの場面が蘇ってきてヤベー
・この音楽無しであの映画は語れない
・ちょっとサントラ買ってくるわ

みたいな、作中の音楽が素晴らしい映画を紹介したいと思います。

音楽がいいね!な映画3作

1.「レ・ミゼラブル

世界的・歴史的名著「レ・ミゼラブル」原作のミュージカルの映画化作品ですね。

宣伝文句によると、「誰もが3度は涙」するそうです。

ぼくはおかんと観て、さすがに親の隣で3回も泣くのは恥ずかしいんで、我慢しました。

...が、号泣しましたw
号泣どころか、あれは嗚咽の方が表現としては正しいかもってくらい泣いたw

物語は有名なんで多くは語りませんが、ミュージカルだけあって音楽がスゴイ!!!

いや、これでもね、泣くの本当に我慢したんよ。中盤くらいから全然泣けたけどね。
最後の最後、流れる歌。アレでやられました。

物語も泣ける話なんだけど、あの音楽がなければこんなには泣かなかった。
間違いなく、音楽あってこその感動という今回のテーマに相応しい作品。
今一番欲しいCDはこの映画のサントラ。

色んな映画観てきたけど、好きな映画ランキングをあえてつけるなら、

堂々の1位です。とにかくオススメ

今まで映画とかで泣いたことない人も、絶対泣きます。保証します。


ま、隣で観てたおかんは泣いてなかったけどwww
あの人は感情欠落人間なんだ、きっと。

2.「ダンサー・イン・ザ・ダーク」

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]

これは、もう単独で記事書きたいくらい大好きな作品。

後天的に失明するという病を抱え、同じ病気を患う一人息子を持つシングルマザー。
そんな主人公をアイスランドの世界的歌姫ビョークが熱演。

ビョークという歌手は知ってたけど、
主演してる女優がビョークとは知らなくて、
なんやこのおばさん、メチャクチャ歌うまいやんと思ったのは良い思い出w

サントラ借りてiPodに入れるほどハマった。

セルマソングス?ミュージック・フロム・ダンサー・イン・ザ・ダーク

セルマソングス?ミュージック・フロム・ダンサー・イン・ザ・ダーク

全編ミュージカルではなく、重要なシーン前後で曲が挿入されるという感じ。
物語と音楽も良く合っていて、サントラ聴く度に、映画の1シーン1シーンが蘇ってくる構成。

・ヒューマンドラマ
・衝撃の結末

このワードが好きな方には、間違いなくオススメです。

3.「海の上のピアニスト

海の上のピアニスト [DVD]

海の上のピアニスト [DVD]

戦場のピアニストじゃないよ

大学時代、友達が借りてきて一緒に観た映画。
当時は題名すら聞いたこともなくて、それ本当に面白いの?大丈夫?
って感じで、友達の隣で観てました。

ミーハーレベルの自称映画好きのぼくの耳には、少なくとも届いてこない知名度の作品でした。
というか、最寄のゲオにはレンタル置いてません!!

しかしこれが、当たりも当たりで、メチャクチャ良い映画だった。

ストーリーはもはやうろ覚えのレベルだけど、

主人公は、豪華客船の中で生まれて、船から降りることなく人生を過ごすという何とも不思議な運命を背負った天才ジャズピアニスト=「海の上のピアニスト

ある日、乗船してきた女性を一目見た瞬間、恋に堕ち、生まれて初めて女性が暮らす「陸」に想いを馳せる。

海の上で天才ピアニストとして生きるのか、
降り立ったこともない陸地という異世界で、女性を追い求めるのか、
主人公の選択は...

こんな感じのストーリーだったと思う。

話も良いんだけど、やっぱり音楽が良い!!
ゴールデングローブ賞で賞も獲っているみたい。

ヒロインとの初めての出会いで流れる曲が、
もうメロディーラインすら覚えていないんだけどw
それでも、鳥肌が立つような、恋愛の素晴らしさと感動を見事に表現した名曲だったという印象は今でも残っている。

記事書いてたらもう1回観たくなってきた。

ゲオ置いとけよ!!w

もし少しでも興味があれば、超絶オススメです。


以上、とりあえず3作品を紹介しました。

サントラ欲しくなるレベルのいい音楽流れる映画あったらぜひ教えてください。

姉上にもわかる!「風立ちぬ」考察

もう、ほんとつい最近ブログはじめまして、
とりあえず1発目の記事は何かと話題の『風立ちぬ』の考察にしたいなと思い立ち、
整形外科に2ヶ月通ってる、“文字通り”重い腰を上げて映画館に赴き、
観たまんまの勢いで、文章を練り練り練ること5時間くらいかw
超大作のつもりで、記事をアップして、facebookで告知して、
ありがたくも、何名かの友人に観ていただいたのですが、


姉上のコメント。


「難しい」


ドーーーン。


伝わりやすいようにまとめたつもりだけど、
確かに長い文章だし、観点が多すぎてまとまってない。
結果、難しいってことになるかーチクショー。

悔しいので、もう1回考察しますw

今度はわかりやすく伝わりやすい、これがテーマ!

ってことで、いきます。姉上にもわかる!風立ちぬ考察!

生きねば。

生きねば。―「風立ちぬ」のメインテーマです。

どうやらこの映画は「生きること」が大きなテーマになってると思わせるテーマですね。

難しいテーマですが、
東日本大震災を経験した後、「生きる」って何だろう?と、
生きることを見つめなおしているボクたちの世代にとっては、非常に興味深いテーマでもあります。

また、「風立ちぬ」は、関東大震災や戦争を時代背景に置いて描かれる作品です。

もしかしたら、3.11よりも大変だった状況の中で、
主人公やヒロインはどのような物語をつむぐのだろう?

ボクたちは、きっと、彼らの生き方に、
「今の時代をどうやって生きていくべきなのか」
「生きるって何なのか」
そんな疑問を投げかけ、その答えを求めようと、映画を観に行くのでしょう。

その期待とは裏腹に、
「風立ちぬ」は多くを語る映画ではありません

主人公やヒロインの生き方を通して、
生きるとはこういうことなんだよ
この時代をこうやって生きていくべきなんだよ
これが正しい生き方なんだよ

このようなわかりやすい答えは映画の中では見つかりません。

「風立ちぬ」が描いた「生」

それでは、「風立ちぬ」はどんな生き方を描いた作品なのでしょう。

いきなり映画の結末になりますが、
戦争の敗北によって、主人公は夢も愛も、それまで生きる意味だったすべてのものを失います。

3.11の大震災で、生きるって何だろう?という疑問をもったボクらと、
同じ問題に主人公はぶつかるわけです。

そして、ボクらが知りたいのは、生きる意味を失って、それでもなお、どうやって生きていくのか
ということなんだと思います。

しかし、映画では主人公のその先の人生は描かれません。

ボクらが知りたい、生きること。
それを知ることはできません。

「風立ちぬ」はボクらが求める「生き方」を描いた作品ではないのです。

「風立ちぬ」が訴えたかったこと

主人公は、生きる意味を失いました。
ボクらも、主人公に答えを求めることはできません。

その代わり、主人公は、最愛の人から、たった一言、短いですが、ある言葉を贈られます。

「あなた生きて」

これこそ、「風立ちぬ」が訴えたかったこと。
この映画のテーマなんだと思います。

どんな時代であっても、
どんな境遇であっても、
貧乏でも、病気でも、不幸でも、

ただただ「生きる」。

「生きる」ということが何よりも大切である。

生きねば。

生きる意味を失った主人公に、生きることそれ自体が大切だと、ヒロインは教えてくれました。
映画では描かれませんが、主人公はこの後、「生きねば。」という、とても力強い意志を秘めつつ新しい一歩を踏み出していくのだと思います。

生きることそれ自体が尊い

これは、時代も、国境も、人種も、性別も、あらゆる差異を越える普遍的なメッセージです。

普遍性があるという意味で、「風立ちぬ」は名作だと、ボクは断定します。

おわりに

宮崎駿監督は最後の作品で2つのものを残した、というのがボクの考察です。

1つは、「生命の尊さ」という普遍的なメッセージ。
もう1つは、スタジオジブリへの宿題です。

宮崎駿監督が描かなかった「どのように生きるべきか」ということを描くことが、
新しいスタジオジブリに与えられた宿題です。

宮崎駿監督がいないジブリが、成功していけるのかが主に注目を集めますが、

ボクは、新しいスタジオジブリ宮崎駿監督から引き継いだメッセージを、いつか描いてくれることを楽しみにしています。

「生きねば。」――「生きる」って何だろう?『風立ちぬ』の考察

宮崎駿監督作品『風立ちぬ』観に行きました。

生きねば。

メインテーマの「生きねば。」という文字が非常に印象強い。

題名の『風立ちぬ』と、テーマである「生きねば。」は、
映画冒頭で紹介される詩の一説が由来だそうで。

Le vent se lève, il faut tenter de vivre

風立ちぬ、いざ生きやめも
(「風立ちぬ(小説)―Wikipedia」参照)

後半部分を直訳すると、「生きることを試みなければならない」となるらしい。

では、「生きること」とはどういうことをいうのか。

“「生きる」って何だろう?”をテーマに、『風立ちぬ』を考察してみます。

※ストーリーのネタバレがあるので、まだご覧になってない方は注意してください※

作品の時代背景

予告編を見ると、作品の時代背景が東京大震災から第2次世界大戦へ、
「まことに生きるのに辛い時代」に置かれていることがわかります。

3.11の東日本大震災を経験した、我々の世代にとって、
「生きること」は非常に大きなテーマで、強いメッセージの込められた作品なのでしょう。



さて、では『風立ちぬ』の登場人物は、どの様にこの辛い時代を生きているのでしょうか。

「美しさ」に生きる登場人物

『風立ちぬ』では「美しさ」がひとつキーワードになっています。
登場人物たちが、それぞれの「美しさ」を追い求め、「美しさ」に生きる、
まるで「美しさ」が最上といわんばかりの価値基準が形成されています。

物語としては、大きく2つの「美」が描かれています。

1.美しい飛行機を設計するという夢に、純粋にまっすぐ進む主人公・堀越二郎
2.二郎とヒロイン・里見菜穂子の初々しく美しい恋愛模様。

しかし、これらの「美」は単に美しいだけの存在ではありません。


二郎が設計した美しい飛行機は、大量の爆弾を積み、多くの人命を奪う兵器となる宿命を負っています。

菜穂子は母を結核で亡くしており、自身も同じ病気を患っています。

未来の二郎との生活のため、高山での孤独な療養に病気の完治を懸けるか、
限られた時間を、愛する二郎と共に過ごすか。

自身に忍び寄る影を悟ったのでしょうか、菜穂子は後者を選択し、
二郎も菜穂子の選択を受け入れ、共に過ごすことを決意します。

「お前のは愛情じゃなくてエゴイズムじゃないのか!?」
二郎の上司のセリフですが、観ているこちらも思わず頷いてしまう問題です。

それにも「覚悟してます」と返す二郎。


2人は、限られた時間の中、今を精いっぱいに生きています。

その生き方自体が、美しいと論じることもできますが、
当時の時代背景について、パンフレットにこうあります。

私達の主人公が生きた時代は今日の日本にただよう閉塞感のもっと激しい時代だった。関東大震災世界恐慌、失業、貧困と結核、革命とファシズム、言論弾圧と戦争につぐ戦争、一方大衆文化が開花し、モダニズムとニヒリズム、京楽主義が横行した。詩人は旅に病み死んでいく時代だった。

この時代を考えたとき、2人の生き方は本当に強いものだったのか。
「美しさ」を求めるという生き方は、閉塞感ただよう時代を反映しているものではないのか。

未来のために、今を一生懸命生きることは良いことだと思いますが、
今のための今を生きることが、良いことなのか正しいことなのか、ボクは疑問です。

結論

物語の結末としては、戦争の敗北と共に、二郎は追い求めた夢も愛も失ってしまいます。
それは、つまり「生きる」意味を失くすことと同じです。

クライマックスシーン。
夢と思われる世界で、二郎に、菜穂子は優しく語りかけます。



「あなた生きて」



...結論として、

『風立ちぬ』は、大きなテーマを扱っていることは間違いないですが、
それを明確に描き、訴える作品ではありません。

登場人物の生き様を通して、「生きる」とはこういうことだと示す作品でもありません。

答えを求めてしまうと、物足りないと感じてしまうかもしれません。

「生きる」って何だろう?という問いの答えは、
生きる意味を失うも、菜穂子に「生きて」と語りかけられた二郎が、
混迷の時代を経て、どの様な一歩を踏み出すのかというところにあり、
映画のクライマックスで描かれた、先の世界にあります。

何のために生きるのか
何が正しい人生なのか

かつて、日本で戦争があった。

大正から昭和へ、1920年代の日本は、
不景気と貧乏、病気、そして大震災と、
まことに生きるのに辛い時代だった。

(パンフレットより引用)

今も、戦争は続いている。

20世紀から21世紀へ、新世紀の世界には、
不景気も貧乏も病気も、自然災害も
未だに存在しており、
果たして生き易い時代といえるのか。


『風立ちぬ』という映画は、時代も国境も越え行く
「生きること」という根本的な問題を提起した
普遍的な名作である。

そして、

「あなた生きて」というセリフは、
どんな生き方だろうと、「生きること」はそれ自体が尊いという
絶対的な価値感が示された、名言である。


最後に、

「生きねば。」


何のために「生きる」のかということを忘れず、
「生きること」を試みていかなければ。


こんなメッセージを感じ取った、映画でした。

人生を豊かにする娯楽作品

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ボクが趣味として触れてきた作品の中で、人にオススメしたいものを紹介します。

 

キーワード

「興奮と感動」

「人生を豊かにする作品」

 

興奮や感動を覚える、素晴らしい作品を紹介します。

そして単に娯楽というだけでなく、人生が豊かになるような、

“学ぶ”ということを観点において、作品を考察していきます。

 

 

このブログを通じて、人とのコミュニケーションを介して、「良い作品と出会える」

――そんなブログにしていけたらなと期待を込めつつ。